同じアミノ酸であっても、コドンの使用頻度は生物種によって異なる。そのため、他の生物を用いて組み換えタンパク質を発現させる場合には、宿主細胞で使用頻度の高いコドンへのサイレント変異を行い、発現量を最適化することができる。 かずさDNA研究所では、各生物種におけるコドン頻度の統計情報を公開している。
右のコドン表では、ヒトのコドン頻度(1000個あたりの個数)を表示し、セリンの部分を黄色で強調している。セリンをコードするコドンはTCT/TCC/TCA/TCG/AGT/AGCの6種類。
このうちのTCGとAGCを比べてみると、同じアミノ酸をコードするコドンにもかかわらず、頻度が5倍も違うことが分かる。
ユニバーサルコドンのタブ区切りテキスト
The Standard Code TTT Phe TCT Ser TAT Tyr TGT Cys TTC Phe TCC Ser TAC Tyr TGC Cys TTA Leu TCA Ser TAA TER TGA TER TTG Leu TCG Ser TAG TER TGG Trp CTT Leu CCT Pro CAT His CGT Arg CTC Leu CCC Pro CAC His CGC Arg CTA Leu CCA Pro CAA Gln CGA Arg CTG Leu CCG Pro CAG Gln CGG Arg ATT Ile ACT Thr AAT Asn AGT Ser ATC Ile ACC Thr AAC Asn AGC Ser ATA Ile ACA Thr AAA Lys AGA Arg ATG Met ACG Thr AAG Lys AGG Arg GTT Val GCT Ala GAT Asp GGT Gly GTC Val GCC Ala GAC Asp GGC Gly GTA Val GCA Ala GAA Glu GGA Gly GTG Val GCG Ala GAG Glu GGG Gly
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