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sodium_bisulfite反応 [2013/06/09 09:08] (現在)
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 +======Sodium bisulfite反応======
 +**Sodium bisulfite**\\ {{pubchem>​small:​6399220}}
 +Sodium bisulfite (重亜硫酸ナトリウム)はシトシンの脱アミノとそれに続くウラシルへの変換反応を行う。
 +メチル化シトシンではこの変換反応が起こらないため、メチル化されているかを適切なプライマーとPCRによって解析することができる(MSP)。エピジェネティクス研究に用いられる。
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 +
 +=====反応=====
 +====Cytosine + bisulfite====
 +{{bio:​sodium_bisulfite.png|Sodium bisulfite}}
 +
 +  -<​chem>​HSO3</​chem>​による<​chem>​SO3</​chem>​の付加(可逆反応)によってsulfo-シトシンが生成される。この平衡は低pHで右方向(<​chem>​SO3</​chem>​付加)に進む。
 +  -加水分解的脱アミノ反応によってsulfo-ウラシルへ変換される。この反応も低pH。
 +  -<​chem>​SO3</​chem>​を脱離(可逆反応)して[[核酸塩基#​ウラシル]]が生成される。NaOHで高pHにして平衡を左方向(脱<​chem>​SO3</​chem>​)に進ませる。
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 +
 +====5-メチルシトシン + bisulfite====
 +
 +{{bio:​sodium_bisulfite_meth.png|}}[[核酸塩基#​5-メチルシトシン]]の場合、<​chem>​SO3</​chem>​による<​chem>​SO3</​chem>​の付加反応が非常に遅いため、脱アミノ反応によるsulfo-[[核酸塩基#​ウラシル]]の生成に至らない。
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 +=====配列中での変換例=====
 +|メチル化されていないDNA|一部がメチル化されているDNA|
 +|{{bio:​sodium_bisulfite_seq1.png|}}|{{bio:​sodium_bisulfite_seq2.png|}}|
 +※上段が基質、下段が生成物
 +
 +メチル化された[[核酸塩基#​シトシン]]は[[核酸塩基#​ウラシル]]に変換されていない。
 +
 +=====Methylation specific PCR (MSP)=====
 +適切なプライマーを作成し、Sodium bisulfite処理後にPCRを行い、メチル化の有無を調べることができる(Methylation specific PCR, MSP)。MSPで必要なプライマーは、ある特定のC(CpG)において、
 +  *メチル化されている場合に増幅されるプライマーセット
 +  *メチル化されていない場合に増幅されるプライマーセット
 +の2種類である。これらを用いてメチル化・非メチル化DNAで比較するので、4種類のPCR産物を比べることなる。
 +
 +
 +->​[[http://​www.changbioscience.com/​primo/​primom.html|Primo MSP 3.4]] はWebブラウザ上でプライマー候補を挙げてくれる。
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 +
 +======References======
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 +  *{{pubmed>​long:​8065911}}
 +  *{{pubmed>​long:​8790415}}
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 +
 +======書籍======
 +
 +  *{{amazon>​jp:​4431710647}}
 +  *{{amazon>​jp:​4431710213}}
 +  *{{amazon>​jp:​4000074415}}
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 +
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 +{{tag>​メチル化 修飾 核酸}}